探偵には複数の料金体系がある
探偵には複数の料金体系がありますので、特徴を理解し希望に合った料金体系を選びましょう。
料金体系の違いは、単に支払総額が異なる違いがあるだけではなく、調査方針が異なり結果を大きく左右する場合があります。
料金体系によりメリットとデメリットがありますので、利用者に適した料金体系を選ぶ必要があります。
少しでも安い料金で利用したい方もいれば、追加料金が心配な方も居いると思います。また、料金よりも調査で結果を優先したい方もいれば、希望する調査方針や調査方法を重要視する方もいます。
探偵の利用者によって考えが異なりますので、自分に最も適したな料金体系を選ぶ必要があります。
探偵の料金体系の特徴が分かれば、最も適した料金体系が分かります。また、料金や調査に対する不安が解消できる場合もあるでしょう。
このページでは、探偵の料金体系を説明していきます。
❏【 目 次 】 探偵には複数の料金体系がある
1 探偵には複数の料金体系がある
1-1 複数の料金体系がある商品は少なくない
1-2 全ての料金体系で探偵は利益がある
2 探偵の料金体系を紹介
2-1 時間制の料金体系
2-2 成功報酬制の料金体系
2-3 さまざまな料金体系がある
2-4 ある程度は追加料金が必要
探偵には複数の料金体系がある
探偵だけでなく全ての商売で当てはまりますが、料金体系が違っても最終的に業者は利益がある価格設定をしています。
営利目的の会社が利益を求めるのは当然であり、原価以下で商品を販売していては会社として成り立ちません。商品に必要な全てのコストを下回る価格での販売はありません。
企業が利益を求めるのは当然であり、適正な価格設定は事業者の当然の権利です。
食べ放題の飲食店、最近多いサブスク、使い放題のスマホプランなど、お得に感じる料金体系も利益がある価格設定なされています。
探偵も例外ではなく、料金体系に関わらず利益が出る価格が設定されており、全ての料金体系で利益が出るはずです。
複数ある料金体系には、魅力的な部分がありますし依頼内容によっては適さない料金体系もあります。
利用者の希望や調査内容に最適な料金体系を選ぶ必要があります。
複数の料金体系がある商品は少なくない
探偵以外の業種でも、複数の料金体系がある商品は少なくありません。
飲食店では一般的には商品ごとに料金が決まっており、注文した商品に対して料金が発生します。しかし、定額で食べ放題や飲み放題のプランがある飲食店も少なくありません。
車の購入では、車の代金を支払い購入する方法が一般的ですが、最近では残価設定ローンも増えていますしリース契約もあります。また、車を利用できる結果だけを考えれば、サブスク、レンタカー、カーシェアで車を利用できるサービスもあります。
その他にも、スマホの回線契約、音楽や動画のダウンロードサービスなど、複数の料金体系がある商品は少なくありません。
複数の料金体系があると、どの料金体系がよいのか悩みますが、消費者は選択肢が増えるメリットがあります。
全ての料金体系で探偵は利益がある
探偵も営利目的の会社であり、原価以下の料金では引き受けず経費に利益を乗せて調査料金を決めています。
スーパーの特売は原価以下での販売もありますが、これば安い商品でお客様を呼び込み他の商品で利益を得ています。季節性がある商品のバーゲンでも全体では利益が出る価格設定ですし、不良在庫をなくす意味もあるでしょう。
しかし、探偵の調査はオーダーメイドの商品であり、特売やバーゲンで販売する商品とは性質が異なります。税理士、弁護士、医者、葬儀屋などの業種では特売はなく、探偵も同じビジネスモデルと考えてよいでしょう。
探偵に利益度外視の特売はメリットがなく、特別に安く利用できる可能性はないでしょう。
探偵の調査で発生する原価は、利用者には分かり難いと思います。探偵の業務で発生する経費を下記ページで紹介していますのでご確認ください。
探偵の料金体系を紹介
探偵には複数の料金体系があり、料金体系によりメリットとデメリットがあります。
適している料金体系は調査内容や利用者の考え方により異なり、全ての方におすすめできる料金体系はありません。
探偵の料金体系は、「調査時間で料金が決まる時間制」と「結果がに対して料金が発生する成功報酬制」の2つが中心です。
その他には、一定期間は何度でも調査ができる定額制もあり、時間制の料金をまとめ売りした料金体系です。また、契約時に着手金を成功時に成功報酬金を支払う料金体系もあるようです。
時間制と成功報酬制の料金を詳しく説明します。
時間制の料金体系
時間制の調査料金は、調査員の人数と調査時間で料金が決まり、調査結果に関わらず料金が発生する料金体系です。つまり、調査結果に対して料金が発生するのではなく、探偵の業務に対して料金が発生する料金体系です。
探偵では最も一般的な料金体系であり、多くの探偵が時間制の料金体系を取り入れています。探偵の基本となる料金体系であり、調査料金が最もお値打ちな料金体系でもあります。
商品の購入やホテルに宿泊したときには、商品やサービスを受ける対価としてお金を支払っています。商品の対価としてお金を支払う料金体系は一般的であり、不満や不安を感じる方は少ないと思います。
しかし、探偵の時間制の料金体系は、結果が出なくても費用が発生する可能性があり、納得ができない方や不安を感じる方もいます。
仕事の対価としてお金を支払う料金体系は、病院の費用を参考にしてみると分かりやすいです。
病院では、診察、検査、治療、入院、薬の対価として費用が発生し、病気が治らなくても費用が発生します。しかし、病気が治っても追加で費用を支払う必要はありません。
つまり、病院の費用は業務に対する対価であり、結果に対して費用が発生する料金体系ではありません。
求めている結果が出なくても料金が発生する料金体系は、学習塾、専門学校、エステ、資格取得講座の業種では一般的です。探偵の時間制調査料金も同じ料金体系と考えましょう。
時間制の料金体系の相場は、下記のページで詳しく紹介していますのでご確認ください。
成功報酬制の料金体系
成功報酬制の調査料金は、契約した調査結果に対して料金が発生し、調査結果が出なければ料金が発生しない料金体系です。つまり、探偵の業務に対して料金が発生するのではなく、調査結果に対して料金が発生する料金体系です。
最近では多くの探偵が取り入れている料金体系であり、利用者にとっては魅力的な料金体系と感じる方も多いようです。ただし、業務ではなく結果に対して料金が発生する料金体系であり、調査方針や方法で希望が聞き入れ難いデメリットがあります。
成功報酬制の料金体系では、利用者の希望する調査結果に対して個別に成功報酬金を設定する契約が一般的です。たとえば浮気調査では、浮気の証拠で幾ら、浮気相手の住所で幾ら、浮気相手の氏名で幾らと設定します。
成功報酬制の料金体系は、浮気相手の特定、勤務先の特定、行方不明者の調査など、成功の条件を設定しやすい調査に適しています。
一方で、婚約者の信用調査など、成功の条件を設定が難しい調査には適していません。また、浮気をしているのか不明の調査では、成功の事実がない可能性があり対応が難しい料金体系です。
成功報酬制の料金体系は、調査結果が出なくても経費は発生しますので、時間制の調査料金と比べ割高になる傾向があります。
成功報酬制の料金は、業者により価格差が大きい料金体系であり、調査の難易度によっても料金が大きく異なるようです。
さまざまな料金体系がある
探偵によっては、独自の料金体系を取り入れている業者もあるようです。
一定期間は何度調査を行っても同じ料金で調査ができる、定額制の料金体系を取り入れている探偵業者もあるようです。
定額制の料金体系は、時間制の調査を一定時間まとめて販売している料金体系です。
期間中だれば定額で利用でき利用者にとっては魅力的に感じる料金体系です。しかし、短時間で結果が出る調査では料金が高くなりますし、結果が出なくても料金が発生するデメリットがあります。
成功報酬制は、結果が出なければ料金が発生しない完全成功報酬制だけでなく、着手金と成功報酬金が必要な着手成功報酬制があります。一般的に、着手成功報酬制よりも完全成功報酬制の料金は高くなるようです。
着手成功報酬制は弁護士と同じ料金体系であり、探偵業者と利用者の双方にメリットがある合理的な料金体系と言えるでしょう。
契約日の調査が継続できたときに料金が発生し、継続できなければ料金が発生しない料金体系もあるようです。
調査が継続できなければ料金は発生しませんが、調査日に浮気が行われなくても料金が発生する特徴があります。
ある程度は追加料金が必要
探偵の料金体系は、ある程度の追加料金が発生する契約が一般的です。
基本的には、調査に必要な人件費、車両費、報告書代、下見代、機材代は、一般的に調査で必要な費用であり含まれています。しかし、このような費用を別途追加料金として請求する探偵もありますので注意しましょう。
調査料金にどこまでの費用が含まれているのかを確認し、不透明な追加料金が発生しないかを確認しましょう。
調査で必要な実費は別途請求している探偵が多く、実費の追加料金は発生しても仕方がない追加料金と考えましょう。
実費とは、調査で実際に利用した、電車代、高速代、駐車料金、新幹線代、飛行機代、施設使用料、宿泊代などです。尾行や張り込みの調査では、対象者と同じ移動手段を利用する必要がありますし、宿泊を伴う調査では調査員の宿泊代が必要です。
近郊の調査では少額しか発生しませんが、遠方や宿泊を伴う調査では大きな金額が必要なケースもあります。調査により変動が大きい経費であり調査料金に込みにするのが難しく、実際に利用した金額を別途請求する料金体系が一般的です。
実費を別請求にすると調査料金を安く設定できますので、探偵と利用者の双方にメリットがあると言えるでしょう。
実費に利益を乗せている探偵は少ないですが、利用した費用を領収書を付けて請求している探偵が安心できるでしょう。
料金体系によるメリットとデメリット
料金体系によるメリットとデメリットを考える前に、探偵の行っている調査の性質を考えてみましょう。
探偵の行っている調査は1回の調査で必ず結果が出せる訳ではなく、結果が出るまでに複数回の調査が必要な仕事です。また、どれだけ調査を行っても結果が出せない調査が一定数あるのも事実です。
プロの探偵なら結果を出して当たり前と考える方もいますが、探偵の業務は物理的に結果が出せない状況があります。
特別な権限と多くの捜査員を使う警察でも未解決事件があり、探偵の調査も結果が出せない調査があって当然です。
たとえば、尾行や張り込みで行う浮気調査の場合で考えてみましょう。
浮気をする日時が分からない調査では、可能性の高い日時に調査を行うしか方法がなく、調査時に浮気が行われなけれ証拠は入手できません。
また、対象者が電車やバスを利用した後に、自転車や浮気相手の車で移動をすると調査の継続が困難です。通常は次回は駅に自転車や車を準備し対応しますが、1回目の調査では結果を出せません。
その他にも、調査員の人数よりも出入り口が多い施設に入った場合も困難ですし、車での尾行は交通状況により継続ができない場合もあります。
探偵の調査は継続が困難な状況がある仕事であり、複数回の調査を積み上げ結果を出していく仕事と考えなければいけません。
一般的に必要な追加料金
全ての商売で当てはまりますが、料金体系が違っても利益がでる価格設定がされています。
営利目的の会社が利益を求めるのは当然であり、商品に必要なコスト以下の価格での販売は通常ありません。
原価に利益を加えた価格設定は、探偵であっても例外ではなく利益が出る価格設定がなされています。
探偵の最も大きな原価は調査員の人件費であり、時間制の料金体系は探偵にとって合理的な料金体系です。原価に基づき価格設定ができますので売値が原価を下回るリスクがなく、少額の利益を乗せた価格設定でも経営が成り立ちます。
一方で、成功報酬制の料金体系は、予定よりも調査に時間が掛かると原価が上回ってしまいます。そのため、最大でどれだけ経費が必要かで価格を設定しなければ採算が会いませんし、結果が出なければ赤字になってしまいます。つまり、一部の調査で発生した赤字を他の利用者に上乗せし、全体で採算を合わせていると考えられます。
20~40時間の調査が必要と予想できる調査では、40時間分の原価を考えた価格設定でなければ経営が成り立たちません。つまり、時間制の調査料金と比べると、成功報酬制は割高になるデメリットがあります。
簡単に言うと、時間制リスクを利用者が受け持つ料金体系で、成功報酬制はリスクを探偵業者側が受け持つ料金体系です。
探偵業者の立場で考えると、リスクがない時間制の料金体系は料金が安くでき、リスクが大きい成功報酬制は料金を高く設定する必要があります。
結果が出るまでに必要な時間は、調査を行ってみなければ分からない問題があります。そのため、時間制の調査料金は契約時に総額が分からず、不安に感じる方も多いようです。
それに対して、成功報酬制の料金体系は料金の総額が決まっており、安心感を感じるメリットがあるでしょう。
料金だけを考えると、安く探偵を利用したい方は時間制の調査料金、成果が出たときだけ料金を支払いたい方は成功報酬制が適しています。
調査方法や調査方針に違いがある
料金体系の違いは、支払総額だけでなく調査方法や調査方針に違いが出る場合があります。
探偵の調査は、調査の成功率と対象者にバレてしまうリスクがトレードオフの関係にあります。証拠収集を優先すれば対象者にバレるリスクが高くなりますし、対象者にバレるリスクを減らせば調査の制度は落ちてしまいます。
探偵はプロですので両立させて調査を行いますが、どちらかを優先させなければならない状況が必ず発生します。
時間制の調査料金では調査業務に対して料金が発生しますので、調査方法や方針に依頼者の希望が取り入れやすい特徴があります。
調査員の人数や調査を行う日時を指定したり、証拠収取を優先させたりバレるリスクを下げるなど、依頼者の希望を取り入れた調査が可能です。
その他、手をつないでいる姿やキスをしている姿など、成功報酬では成功の条件としていない細かな調査ができるメリットもあります。
成功報酬制の料金体系では、調査結果に対して料金が発生しますので、調査方針や調査方法を探偵業者側が決めます。結果に対して価格を決めていますので細かな希望を取り入れるのが難しく、契約以外の証拠収集は行わない特徴があります。
また、結果が出ない調査にも経費が発生しており、探偵業者としてはできるだけ短時間で結果を出したいと考える傾向があります。そのため、浮気が行われる可能性が高い日時以外は、依頼者が不安に感じても調査をしてくれない場合が多いようです。
その他にも、結果に対して料金が発生する料金体系であり、対象者にバレるリスクがあっても結果を優先する傾向があります。
成功報酬制の料金体系に安心感を感じますが、デメリットが多い料金体系でもあります。
料金体系の違いは、支払総額だけでなく調査方針や方法が異なる場合があります。料金だけでなく調査面も考えて料金体系を選択する必要があるでしょう。
まとめ
料金体系の違いは、支払う料金の総額が異なるだけでなく、調査方法や調査方針が異なる場合もがあります。料金だけで料金体系を決めるのではなく、調査に影響する部分も考えて決める必要があります。
調査料金はもちろん大切な要素です。しかし、満足ができる調査結果が出なければどれだけ料金が安くてもメリットがありません。
料金体系によるメリットとデメリットをよく考え、利用者に合った料金体系を選択しましょう。
時間制の料金体系では、調査方針や調査方法を依頼者の希望を取り入れやすい特徴があり、希望する日時や細かな希望があるときに適しています。このような特徴から、浮気調査や素行調査など、複数の証拠を積み上げて結果を出していく調査に適している料金体系です。
成功報酬制の料金体系は、結果が出なければ料金が発生しないメリットがあり結果のみを求める調査に適しています。たとえば、金銭トラブルの相手の所在や勤務先の特定、浮気相手の特定、家出や行方不明者の調査に適している料金体系です。
また、料金が割高になっても、結果が出ない場合には料金を支払いたくない方にも適している料金体系です。