親権が持つ意味と獲得方法を解説

離婚時に子どもの親権を決める必要がある

親権が持つ意味と獲得方法を解説

未成年の子どもがいる夫婦が離婚をするときに、親権者の決定が大きな問題となる場合があります。
親権はお金の問題とは異なり譲れない条件であり、親権の獲得は他の条件と引き換えに合意が難しい問題でもあります。
親権は当事者の問題であり、離婚する夫婦間で解決しなければいけない問題です。また、離婚する夫婦間で合意できたとしても、両親が反対をして話がまとまらないケースも珍しくありません。
そのため、親権は夫婦間での解決が難しい問題でもあります。
親権が持つ意味が理解できていれば、不安が解消でき話し合いを有利に行える場合があります。
このページでは、親権の基礎知識と獲得方法を解説します。

※紹介する親権の内容は共同親権導入前の情報です。
共同親権の詳細が分かりましたら随時更新を行います。

離婚後の共同親権法が成立 単独親権と選択も可能に
以前より離婚後に共同親権を認める議論が行われており、2024年5月17日に共同親権導入の法案が可決成立しました。
現在は未成年の子どもがいる夫婦が離婚をすると、一方の親が親権を受け持つ単独親権のみを認めています。
今回の法改正により、離婚後は単独親権のみ認める現行制度を77年ぶりに見直し、元夫婦双方に親権を認める共同親権が導入されます。
新制度は2026年までに始まる見通しで、具体的にな開始時期は今後の議論で決まります。
また、現時点ではガイドラインが公表されておりませんので、共同親権の細かな内容は不明です。
今回の法改では、すでに離婚をして現在は単独親権となっている元夫婦でも、法改正後は共同親権への変更が可能となります。
当サイトも、共同親権の詳細が分かりましたら情報の訂正を行います。

❏【 目 次 】 親権が持つ意味と獲得方法を解説

1 親権の基礎知識
  1-1 親権の権利や義務
  1-2 身上監護権
  1-3 財産管理権

2 親権の決定に考慮される事柄
  2-1 母親が有利とされている
  2-2 育児環境が整っているかが重要
  2-3 過去の育児実績も考慮される
  2-4 子どもの意見が考慮される
  2-5 兄弟姉妹不分離の原則
  2-6 親権の決定では現状優先の原則がある
  2-7 その他に考慮される内容

3 親権を獲得する方法
  3-1 夫婦の話し合いで親権を決める
  3-2 育児環境を整える
  3-3 自分が親権者として相応しい主張
  3-4 相手が親権者として相応しくない主張
  3-5 弁護士や探偵の力を借りる

4 まとめ

1 親権の基礎知識

親権の言葉を知っている方であっても、親権が持つ意味を正確に理解して居ない方も多いのではないでしょうか?
親権は言葉イメージから、「親である権利」と考えている方も居ますが、親権を獲得できなくても「親ではなくなる」訳ではありません。
親権とは親権者のみを親とする制度ではありません。

離婚はそもそも両親の間で起きた問題であり、子どもには何ら関係がありません。
親権を獲得できなかった親も子どもの実の親に変わりなく、離婚後も親子関係は当然として継続します。
親権を持たない親にも、子どもと面会交流を行う権利があり、子どもには遺産を相続する権利があります。また、子どもに対する扶養義務も継続しますので、養育費の支払い義務が発生します。
親権を獲得した親には一部の権利や義務が発生しますが、親権者だけを親と認める制度ではないのです。

1-1 親権の権利や義務

親権とは、「未成年者の子どもを監護・養育し、その財産を管理し、その子どもの代理人として法律行為をする権利や義務」です。
簡単に行ってしまうと、子どもと一緒に生活をし身の回りの面倒を見て、子どもの財産の管理や契約の代理を行う権利です。
親権は未成年の子どもに対する権利や義務であり、18歳以上の子どもは親権の考えは当てはまらず親権者を決める必要もありません。

親権の内容としては、「身上監護権」と「財産管理権」の2つがあります。
身上監護権と財産管理権は親権者のみに与えられる権利です。一方で、社会的に未熟な子どもを保護して、精神的や肉体的な成長を図る親の義務である側面もあります。
未成年の子どもは親の親権に服することになり、婚姻期間中は父と母が共同して親権を行使しています。
しかし、日本の法律では父と母が離婚をすると、一方の親が親権を受け持つ単独親権のみを認めています。離婚後は父と母の両者に親権を認めていませんので、いずれかを親権を行使する親権者と定める必要があります。
未成年の子どもがいる夫婦が離婚をするときには、親権者を決めなければ離婚ができません。

1-2 身上監護権

身上監護権とは、子どもの身の回りの世話や教育など生活全般の面倒を見る権利です。
簡単に言えば、「子どもと一緒に暮らしながら面倒を見る権利」であり、監護権と略される場合もあります。

身上監護権に含まれる権利や義務
監護・養育権
子どもと一緒に住み、面倒をみていく
居所の指定に関する権利
子どもの住む場所を指定する管理
懲戒の権利
しつけのため、子どもを叱る・叩くなどする権利
職業の許可に関する権利
子どもの職業(アルバイトを含む)に制限・許可を与える権利

原則として「親権を持つ親」が子どもと一緒に暮らします。
ただし、特別な事情がある場合には、「親権を持たない親」と子どもが生活するよう指定も可能です。

1-3 財産管理権

財産管理権とは、子どもの財産の管理や契約の法律行為を行う権利です。
「財産」を具体的に言うと「子ども名義の預貯金」や「離婚した相手から振り込まれる養育費」が財産に当たります。
また、子どもに「贈与」された現金や不動産も財産に当てはまります。
これらは法律上は子どもの財産であり、親権者には代理で子どもの財産を管理する権利と義務があります。
財産管理権には「法律行為の同意権」が含まれています。
未成年の子どもが売買契約(携帯電話やアパートの契約)をする際の親権者の同意、手術での同意が当てはまります。

財産管理権に含まれる権利や義務
包括的な財産の管理
(子どもの預貯金や贈与された財産を管理する権利)
子どもの法律行為に対する同意権
(携帯やアパートを契約をする際に同意する権利)

財産管理権と身上監護権は別々に指定可能
財産管理権と身上監護権は別々の権利であり、離婚後も父親と母親での分担が理論的には可能です。
ただし、子どもが携帯電話の契約や病院で手術の同意が必要な場合に、子どもの面倒を見ている者と契約に同意をする者が異なると不都合が起きる場合があります。
子どものためを考えても好ましくありませんので、特別な事情がある場合を除き一人の親で両方の権利を受け持ちます。

2 親権の決定に考慮される事柄

親権は親の権利である一方で、社会的に未熟な子どもを保護し精神的・肉体的な成長を図る親の義務である側面もあります。
裁判所が親権者を指定するときには、子どもを養育できるのか、子どもの成長にはどちらが相応しいか、よりよい養育環境を提供できるか、を考え子どもの利益を中心に判断します。
つまり、親の希望の希望ではなく子どもを第一に考えて決定します。

2-1 母親が有利とされている

裁判所が行う親権者決定の傾向として、子どもが幼ければ幼いほど「母性優先の原則」が働きます。したがって、基本的には「母親が親権獲得に有利」である現状があります。
平成27年の司法統計によると、母親が親権を獲得した割合が約9割で母親が圧倒的に有利です。

裁判所が親権者を決めるときには、今までの育児実績を考慮して決定します。
今までの養育状況に問題がなければ、環境を変えない方が子どもにとって好ましいとの考えがあります。
日本では、父親が家計を支えて母親が子どもの養育の大半を担当している家庭が多数です。そのため、離婚後も父親が養育費を支払い母親が一緒に生活をすると環境変化が少なく、母親が親権の獲得で有利になるようです。

2-2 育児環境が整っているかが重要

親権者の決定には、「子どもを十分に養育していけるか」が考慮されますので、「養育環境が整っている親が有利」です。
子どもの健やかな成長のためには養育環境が大切で、優れた環境を提供できる親が親権の判断で有利です。
養育環境には、住宅事情や学校など物的な条件だけを考慮する訳ではありません。育児の時間が取れる、親の年齢、心身の健康状態、代わりに面倒を見てくれる祖父母の有無などが考慮され育児に適しているのか判断します。

2-3 過去の育児実績も考慮される

親権者の決定では、どちらの親が多く子どもの養育に携わってきたかが考慮されます。現状優先の原則があり、過去の養育状況に問題がなければ環境を変えない方がよいとの考えがあるようです。
過去の育児実績が多い親と少ない親を比べると、育児実績が多い親が親権の獲得では有利です。

2-4 子どもの意見が考慮される

15歳以上の子どもの親権を裁判所が決めるときには、裁判所が子ども本人の考えや意思を聞く必要があります。また、15歳以下の子どもに対しては、おおよそ10歳以上の子どもでは参考意見として考えや意思を聞いています。
ある程度の年齢の子どもは、親権の決定で子ども自身の意志や意見が重要との考えがあるからです。

2-5 兄弟姉妹不分離の原則

子どもが2人以上いる夫婦の親権では、両親に親権を分けると親から見れば公平です。
しかし、兄弟が一緒に暮らした方がよいと考えられており、原則として1人の親が全ての子どもの親権を引き受けます。これを「兄弟姉妹不分離の原則」と言い子どもが小さいほど重視される傾向があります。
裁判所の親権の判断は、親の希望ではなく「子の福祉」を最優先に決定されます。

2-6 親権の決定では現状優先の原則がある

裁判所が行う親権の判断では、子どもの生活環境を変えない方が望ましい現状優先の原則があります。夫婦が別居していと子どもと一緒に暮らしている親に親権を与える傾向があります。

現状優先の原則を利用し、親権の決定を有利に進める目的で子どもを連れだし別居するケースが問題視されています。
親権獲得を目的に子どもを連れだす行為は著しく不条理であり、もう片方の親にとっては到底納得できません。日本もバーク条約の締結を機に、子どもの連れ出しに対して裁判所の対応に変化があります。
DVや虐待などの正当な理由を除き、一方的に子どもを連れ出し別居をすると親権の判断で不利になる可能性があります。やむを得ない事情を除き、勝手に子どもを連れ出すての別居は避けるべきでしょう。

2-7 その他に考慮される内容

裁判所が親権の決定を考慮する際には、さまざまな内容を総合的に判断しまます。
親権の決定には以下の事情が影響します。
・子どもに対する愛情
・収入や経済力
・代わりに面倒を見てくれる人の有無
・親の年齢や心身の健康状態を含む親の監護能力
・住宅事情や学校関係の生活環境
・子どもの年齢や性別、発育状況
・環境の変化が子どもの生活に影響する可能性
・兄弟姉妹が一緒に暮らせるか
・子ども本人の意思

3 親権を獲得する方法

夫婦間の協議で親権者を決めるの場合には、離婚届けに親権者を記入して役所へ提出すれば親権者が決まります。
夫婦間の協議で親権者の合意ができれば、法律による条件はなく夫婦で自由に親権者を決められます。

しかし、離婚する夫婦の話し合いで親権者の合意ができない場合もあります。
夫婦の話し合いで合意できないときは、親権者の指定を求める調停を申し立て調停の話し合いを通じて親権者を決めます。
調停でも折り合いがつかないときには、親権者指定の審判手続きに移行し、裁判所の判断で親権者を指定します。

裁判所が行う親権の決定では、「子の福祉」に基づき親権者を決定します。
過去の育児実績は、離婚をするときに行動を起こしても変えられません。一方で、養育環境を整えることは今からでも可能ですので、親権の決定で有利になるよう環境を整えましょう。
最終的に親権が獲得できたときにも、養育環境が整っていれば子どものためになるでしょう。

3-1 夫婦の話し合いで親権を決める

親権を獲得するには、夫婦の話し合いで親権者を決める方法が近道となる場合があります。
裁判の判断で親権を決めると親権が獲得できない状況でも、夫婦の話し合いで合意できれば親権者になれます。
まずは、夫婦の話し合いで合意を目指しましょう。

相手が親権を譲らない理由としては、子どもを手放したくない気持ちが最も大きいと思われます。
しかし、あなたの希望を認めたくない感情的な理由も一定数あるようです。また、あなたの育児への不安、教育方針の違い、面会交流ができない理由で親権を譲らない場合もあります。
相手がなぜ親権がほしいのかを理解し、不満や不安を解決できれば合意できる可能性があります。

夫婦の話し合いで親権を決めるときには、お互いの関係が険悪になってしまうと合意が難しくなります。夫婦関係が険悪になると、理屈ではなく感情的な理由が障壁となり解決が難しくなる可能性があります。
夫婦の関係をできるだけ良好に保ち、育児や教育方針は2人の話し合いで決め面会交流を守るなど相手が安心できる約束も大切です。
離婚をしても子どもの親であり元夫婦の協力は今後も不可欠であり、夫婦関係を良好に維持し冷静な話し合いが大切です。

決してお勧めできる方法ではありませんが、お金で親権を解決している夫婦が一定数は居るのも事実です。
財産分与や慰謝料の条件を譲ると、親権で合意できる場合もあるようです。
あなたが希望する条件だけを主張しても合意は困難であり、相手の条件も聞き入れると合意ができる場合があります。

3-2 育児環境を整える

夫婦の話し合いで親権者が決まらないときには、裁判所の判断で親権者を指定する必要があります。
親権の決定で裁判所が考慮する条件を理解し、養育環境を整えれば親権の獲得で有利になる可能性があります。

子どもを育てるにはある程度のお金が必要なので、安定した収入があり経済的な余裕があると親権の判断で有利です。安定した収入は親権の獲得だけではなく、離婚後の生活や育児を考えても大切な要素です。
専業主婦やパート勤務の場合には、子どもを育てるために十分な所得が得られる勤務先を確保しましょう。

子どもの年齢にもよるのですが、育児には時間が必要なので時間が取れる環境を整えると有利になる場合があります。
時間の融通が利く部署への移動や両親が健康で経済的に余裕があれば育児に協力してもらうのも一つの方法です。

住宅事情も親権の決定で考慮されますので、子育てに相応しい生活場所を整えましょう。実家で子育てができる環境が理想的ですが、子どもの転校が必要だと不利になる可能性もあるようです。

親権者になるには健康状態も考慮されます。
健康状態で親権が得られないのは理不尽ですが、「子の福祉」の観点から不健康だと子育てができるか不安がでるのも当然です。
体の健康状態はもちろんですが精神的な健康状態も大切であり、親として監護能力がある心身の健康状態を整える必要があります。

3-3 自分が親権者として相応しい主張

裁判所の判断で親権者を決定する場合には、親権者として相応しい事実を主張しましょう。
親権者として相応しい事実があっても、裁判所がしらなければ判断の材料にはなりません。
ポイントとしては「優れた養育環境の提供」と「監護養育能力」をアピールしましょう。
具体的には、過去の育児の実績、子どもへの愛情、経済的に可能、育児の時間が取れる、両親や兄弟が育児に参加できる、心身ともに健康であるなどです。また、言葉で伝えるだけでなく証明できれば信憑性が高まるでしょう。
親権者として相応しい事実を伝えれば、親権の決定において有利になる場合があります。

3-4 相手が親権者として相応しくない主張

相手が親権者として相応しくない事実があるときには、相応しくない事実の主張も一つの方法です。
裁判所が親権を決定するときには、自分と相手のどちらが親権者として相応しいか比較します。そのため、相手に相応しくない部分があると有利になる可能性があります。
ただし、事実と異なる主張は絶対に行ってはいけません。また、子どもには影響がない相手の悪口、相手を陥れる主張はNGです。あなたの人間性が疑われ、親権者として相応しくないと判断される可能性があります。

相手が親権者として相応しくない主張は、夫婦の関係が険悪になり話し合いが難しくなるデメリットがあります。また、離婚後も面会交流など元夫婦の協力は必要であり、夫婦関係が悪化すると支障をきたす可能性があります。

親権者として相応しくない行動とは、育児放棄が疑われる頻度の外出や宿泊、子どもへの虐待、ギャンブル依存や借金、身体的や精神的な病気、アルコール依存症、薬物依存、犯罪歴、過去の育児実績がない、などです。その他にも育児に相応しくない事実があれば、親権の判断で影響する可能性があります。
ただし、夫婦関係の悪化や裁判所の心証が悪くなる可能性があり、慎重な判断が必要な主張でもあります。

3-5 弁護士や探偵の力を借りる

弁護士を利用すれば、必ずしも親権者になれる訳ではありません。
裁判所は事実と法律に基づき公正な結論を出す場所であり、事実と法律に基づき親権者として相応しい人が選ばれます。
つまり、事実が同じなら結論も同じでなければならず、弁護士を利用すると結論が変わるのでは公正とは言えません。
ただし、弁護士を利用するメリットもあり、実際には親権の獲得で有利に働く場合があります。
弁護士は、親権の獲得で有利になる主張や対策を知っており、有利な主張や改善するべきアドバイスがもらえるメリットがあります。
親権の獲得に不安があるときには、弁護士に相談をしてみるとよいでしょう。

探偵を利用すると、親権の獲得で有利になる場合もあります。
相手に親権者として相応しくない事実がなければ、探偵を利用しても結果は変わりません。一方で、相手に親権者として相応しくない事実があれば、事実を証明ができれば親権の決定が有利になる可能性があります。

探偵は親権者として相応しくない行動として次の調査が可能です。
・育児放棄に当たるほどの夜遊び
・別居しており相手と子どもが同居しているが育児の大部分を祖母が行っている
・小さい子どもを一人残して長時間の外出
・ギャンブルやアルコール依存
・薬物など犯罪行為
親権者として相応しくない事実があれば、探偵への証拠収集も一つの方法です。また、探偵は親権者として相応しくない行動の確認も行っています。

4 まとめ

親権とは、「未成年者の子どもを監護・養育し、その財産を管理し、その子どもの代理人として法律行為をする権利や義務」です。
親権の言葉のイメージから、「親である権利」と考えている方もいるかもしれません。しかし、親権を獲得できなかったとしても「親ではなくなる」訳ではなく親子関係は継続します。

離婚をする夫婦に未成年の子どもがいるときには、親権者と決めなければ離婚はできません。
親権は離婚する夫婦が同意できれば自由に決められますが、合意ができなければ裁判所の判断で決定する必要が出てきます。
裁判所が親権者を決定する際には、親の希望ではなく子どもの利益を中心に考え決定します。

裁判所の親権決定では、子どもを十分に養育していけるか、子どもの成長のためにはどちらが親権者として適しているのか、どちらの親がよい養育環境を提供できるのかが考慮されます。
過去の傾向から、母親が親権を獲得したケースが約9割であり、親権の獲得では母親が圧倒的に有利です。しかし、性別だけが親権の決定条件ではありませんので、父親でも親権が獲得できる可能性があります。
複数の子どもがいるときには、親権者を分ける判断はほとんどなく一方の親が全員の親権を受け持つ判断が一般的です。

親権を獲得するには、夫婦の話し合いで親権者を決める方法が近道になる場合があります。
相手の不安や不満(教育方針や面会交流など)を解消できれば、親権の話し合いで合意できる可能性があります。また、その他の条件(財産分与や慰謝料など)を譲ると合意できる場合もあるようです。
裁判所が親権の決定をするときには、子どもの親として相手よりも相応しいと認めてもらう必要があります。
過去の育児実績は変えられませんので、よりよい養育環境を整える必要があります。また、相手に親として相応しくない事実があるときには、相対的に有利に働く場合もあるでしょう。
自分だけでは不安があるときには、弁護士や探偵の利用も検討してみましょう。

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